フッ素コーティングイメージ

フッ素樹脂コーティングの特長

フッ素樹脂コーティングは、多様な特性を持っていることが特徴です。その特性によりいろいろな問題解決ができる分野も広く、様々な製品機能の向上が期待できます。

フッ素樹脂コーティングはPTFE、FEP、PFA、ETFEシルクウェアその他各種を用途によって使い分けしております。

下記にご紹介するのは、基本となるフッ素樹脂6種類です。

  • PTFE : 一般的フッ素被膜で、非粘着性、低摩擦性を有します。
  • FEP : 非粘着、耐薬品性に優れ、厚膜の場合ノンピンホールになります。
  • PFA : 物性はPTFEとほぼ同一ですが、耐蝕、耐摩耗性に優れています。
  • ETFE : 非粘着、耐薬品性に優れ、厚膜の場合ノンピンホールになります。
  • シルクウェア : 厨房用の被膜で、耐熱性、耐摩耗性に優れています。
  • 流動浸漬用粉体 : 300μ以上の被膜が可能で、耐薬品用途に使われます。

フッ素樹脂の特性

フッ素原子と炭素原子が結合したユニットを構造内に有する高分子化合物です。

特異的な表面特性として非粘着性、耐酸性、低摩擦性、電気絶縁性などに加えて耐熱性を有するため、 薬品用配管の内面やシリンダーロールに厨房機器などに使用されており、工業的にも利便性の高い表面処理として多方面に利用されています。
一般的なフッ素樹脂コーティングは、焼き付け型のフッ素樹脂を300℃以上の高温で処理して表面加工されます。

特性
効果
非粘着性
物が付着しにくく、付着しても除去が容易。
耐熱性
-260℃~+260℃までの広範囲で使用可能。断続的に+300℃までの使用に耐えます。
低摩擦性
0.05~0.15の摩擦係数を持ち、自己潤滑性をもちます。
耐薬品性
酸、アルカリ、有機溶剤など、ほとんどの薬品に耐性があります。
電気絶縁性
標準では電気絶縁性を持ちます。導電性のテフロンもあります。
名称
特性
TFE
一般的フッ素被膜で、非粘着、低摩擦性をもっています。
FEP
物性はTFEとほぼ同一ですが、耐蝕、耐摩耗に優れています。
PFA
非粘着性に優れ、ノンピンホールの被膜です。
シルクウェア
厨房用装飾被膜 耐摩耗と非粘着性を向上させた厨房機器用被膜です。(炊飯釜の内面、プライパン等)
ETFE
厚膜が可能で引張強度、引張伸度の優れた特性を持つ被膜です。
フッ素樹脂の名称
膜厚
TFE・シルクウェア
20~30μm
FEP・PFA
40~50μm
PFA
100~300μm
ETFE
100~500μm
フッ素樹脂の名称
色調
TFE
グレー
PFA
ブラック・グレー
FEP
グリーン・グレー
ETFE
クリア(乳白色)

適用基材・・・ガラス、セラミックス、金属(銅を除く)

フッ素樹脂コーティングの導入事例

食品機器
  • フッ素樹脂の特性として、非粘着性、低摩擦性、電気絶縁性、耐酸、耐熱性を持っております。
  •  0.05~0.15の摩擦係数を持ち、自己潤滑性をもっています。
  • 食品衛生法にも適応しています。

導入事例の説明【薬品タンク】

  • フッ素コーティングは、酸、アルカリ、有機溶剤など、ほとんどの薬品に侵されません。
  • -260℃から+260℃までの広範囲で使用可能。継続的に+300℃までの使用に耐えます。
  • タンクなどの単純形状の部品だけでなく、バルブやコックなどの複雑形状の部品にも適用可能です。

その他フッ素樹脂コーティング事例

TFEグレー

容器を成形する際の型です。離型性アップが目的です。

FEPグリーン

薬品を冷却するコイルです。耐薬品性アップが目的です。

PFAブラック

ノズル内面へ粘着物が固着するため、非粘着性アップが目的です。

シルクウェア

ゴムを成形する型枠です。離型性アップが目的です。

フッ素樹脂の用途

食品業界
パン焼き型、厨房機器、ミキサー、ロール
繊維業界
シリンダーロール、染色用ロール
化学業界
プラント機器、メッキ槽、応用釜
プラスティック業界
金型、ガイドロール
電子業界
各種槽、洗浄かご
お気軽にお問い合わせくださいませ

電話でお問い合わせ

FAXでのお問い合わせ

最短24時間以内にお見積りいたします!